人間ドックと検診予約サイト EPARK人間ドック

ほぼ全身のがんリスクをチェックできるDWIBS(ドゥイブス)は、電磁気を利用して身体の内部を調べるMRI装置を用い、目の下から足の付け根付近(頸部〜胸部・腹部・骨盤)までを一度に撮影してがんリスクを調べる検査です。「全身MRI検査」「DWI」とも呼ばれます。

がん検診といえば部位ごとに分けて検査をするイメージがあるかもしれませんが、DWIBSなら1回の撮影で全身のほとんどをカバーでき、30分~1時間で終了します。事前の検査薬の注射が必要なく、MRIの検査台に横たわっているだけで終了し、痛みをほとんど感じないことなどの理由から注目を集めています。

DWIBS(全身MRI検査)で発見が得意ながんリスクは、同じく全身のがん検査として知られるPET-CT検査とほぼ共通です。具体的には、すい臓がん・乳がん・子宮がん・甲状腺がん・肺がんなどがあります。また、初期の胃がんの発見が不得意な点もPET-CT検査と共通していますが、DWIBSはその検査特性から前立腺がんリスクの発見を得意としています。

受診費用

DWIBS(全身MRI検査)にかかる費用は7~10万円台

一般的にDWIBS(全身MRI検査)の受診費用は、胸部CT検査や胃カメラ検査などと合わせて7~10万円台といわれます。医療機関によっては、さらに広い範囲を調べるために、脳ドックや腫瘍マーカー検査と組み合わせた検査コースを設定している場合もあり、15~19万円前後で提供されるコースが多いでしょう。

がんリスクが気になるけれども自覚症状がない、健康な方が人間ドックでDWIBSを受ける場合、自由診療扱いで全額自己負担となります。

検査の必要性

検査薬の注射なし、絶食不要、待機時間なしの「DWIBS」

全身のがん検査としてよく比較されるPET-CT検査との大きな違いは、撮影の仕組みです。DWIBS(全身MRI検査)は電磁気を受診者の身体に照射して撮影し、細胞間の水の動き(速度)をもとにがん細胞を探します。
正常細胞は、細胞同士の間隔が広いために水の動きが速いのですが、がん細胞は間隔が狭いために水の動きが遅くなります。この水のスピードの違いによって、がん細胞を探すという仕組みです。

PET-CT検査は、ブドウ糖に似た検査薬を受診者に注射し、がん細胞にブドウ糖が集まりやすい性質を利用してがん細胞を探しますが、DWIBSは検査薬を用いません。そのため、糖尿病の人でも受診できるのもDWIBSの特徴です。またPET-CT検査で事前に投与する検査薬には、健康への害はないものの放射性物質が含まれています。そのため多少の被ばくは避けられませんが、DWIBSの場合はその恐れもありません。

ただしMRI機器による検査のため、体内に金属プレートが埋め込まれている方やタトゥーのある方は受診できない可能性がありますので、事前に検査機関にてご確認ください。

予約〜検査

DWIBS検査前日

準備

DWIBS検査のみを受診する場合は、事前の食事制限や検査薬の注射はありません。
同時に他の検査を受ける場合には医療機関にご確認ください。

体内や体表に金属および金属元素があると危険を伴うため検査できません。心当たりのある場合は事前に受診する医療機関に問い合わせましょう。

DWIBS検査当日

受診 MRI装置に横になって撮影を行います。
検査着はほとんどの施設で用意されていますので、当日は脱着のしやすい服装で出かけましょう。 メガネやコンタクトレンズ、アクセサリーをお持ちの人は、検査中ははずしますのでなくさないようにケースなどを持参することをおすすめします。
時間 撮影時間は30分~40分程度

DWIBS検査終了後

時間 検査結果は2~3週間後に郵送
※受診する施設によって検査結果期間・結果報告方法は異なります。

選び方

DWIBSが受けられないケース

MRI装置は、強力な磁気の共鳴によって撮影する機械なので、金属に反応してしまうと検査に支障が出る場合や、安全に実施されない恐れがあります。そのため、金属製のペースメーカーなどが体内に入っている人や、刺青(タトゥー)のある人は検査を受けられないことがあります。

また、大きな音がする狭い空間でじっとしていなければならないため、人によっては心身に負担を感じることから、閉所恐怖症や妊娠中・妊娠の可能性がある人も受診できないケースがあります。

ほかにも、義歯、補聴器、コンタクトレンズ、化粧、アートメイク・ネイル・湿布等にも金属が含まれている可能性がありますので、検査前・検査当日はできるだけ気をつけるようにしましょう。

八王子クリニック/八王子クリニック新町 理事長 井藤 尚文

この記事の監修ドクター

八王子クリニック/八王子クリニック新町 理事長
井藤 尚文

【略歴】
1986年 帝京大学医学部 卒業
〜1990年 帝京大学医学部付属病院 第二外科勤務
〜1994年 板橋中央総合病院 勤務
1994年 医療法人社団斗南堂八王子クリニック開院
2005年 シルバーヒルズ八王子開設 八王子クリニック新町開院

その他の検査コースを見る

自分に合った医療機関・検査コースを探す