清水厚生病院

メタボリック症候群に着目して体脂肪率や筋肉量も計測

JA静岡厚生連　清水厚生病院は、検査コースとして「日帰り人間ドック」を設定しています。現在の健康状態を総合的にチェックして、生活習慣病やがんをはじめとした各種疾患リスクの早期発見を目指します。検査項目は、日本人間ドック学会が定める項目に準じています。
当院では、生活習慣の見直しや改善を重視しており、メタボリック症候群に着目した体組成（体脂肪率や筋肉量など）も計測します。こうした受診当日に判明する検査結果にもとづいて、医師・保健師から生活習慣改善に向けたアドバイス（栄養指導・運動指導）や、治療の必要性を直接伝えることなども実施しています。

胃部X線検査が標準／オプションで胃カメラも設定

当院の「日帰り人間ドック」は、胃・食道・十二指腸の検査項目として、胃部X線検査を設定しています。胃がん・食道がん・十二指腸潰瘍などのリスク発見が主な目的です。この検査項目は、オプション検査の胃カメラへの変更（実施できない日もあります）にも対応しています。
こうした措置は、受診者からの要望の多さに沿うことはもとより、疾患リスク発見の意味からも有用であると当院は考えています。

血糖値の推移をチェックして糖尿病のリスクを検査

JA静岡厚生連　清水厚生病院は、検査コースとして「1泊2日人間ドック」を提供しています。日帰り人間ドックの内容に、ブドウ糖負荷試験（血液検査）や女性向け・男性向けの検査項目などが追加されます。ブドウ糖負荷試験は、空腹時血糖値の測定後、一定量（75g）のブドウ糖水溶液を飲み、1時間後および2時間後の血糖値の推移をチェックします。これは、動脈硬化を進める食後高血糖の確認や糖尿病リスクを調べる意味があります。
また、胃などに関する検査項目は、胃部X線検査と胃カメラの選択制。胃カメラは、経口・経鼻の両方式に対応しています。

マンモグラフィ・乳腺エコー・子宮頸部細胞診／PSA検査

当院の「1泊2日人間ドック」では、女性受診者向けの検査項目として、乳がんリスクを調べる乳房X線検査（マンモグラフィ）・乳腺超音波（エコー）検査、子宮頸がんを調べる「子宮頸部細胞診」を設定しています。また、乳房視触診や内診も実施します。
男性受診者向けの検査項目としては、腫瘍マーカー検査（血液検査）が設定されています。PSAをチェックすることにより、前立腺がんリスクを評価します。

高血圧・糖尿病・脂質異常症など該当者に受診を推奨

JA静岡厚生連　清水厚生病院は、人間ドックの検査コースとして「脳ドック」を提供しています。主な検査項目は、頭部MRI検査/頭部MRA検査。脳梗塞などの脳血管疾患（脳卒中）や、脳腫瘍などの疾患リスクを調べることが主な目的です。
受診が推奨される人としては、中高年あるいは脳卒中に罹患した近親者がいる人などのほか、生活習慣病リスク（高血圧、糖尿病、脂質代謝異常症）を持つ人、肥満の人、喫煙者などがあげられます。

マンモグラフィやPSAのほか内臓脂肪測定や血管年齢検査も用意

当院は、オプション検査を複数用意し、受診者の要望に応える努力をしています。たとえば、日帰り人間ドックに設定されていない、女性受診者向け「乳房X線検査（マンモグラフィ）＋乳房視触診」や「子宮頸部細胞診＋内診」も、オプション検査の利用による受診に対応しています。同様に、男性受診者向け「腫瘍マーカー検査（PSAなどをチェック）」も用意されています。
ほかにもオプション検査には、内臓脂肪面積を測定する内臓脂肪測定検査や、動脈硬化の程度を調べる血管年齢検査（血圧脈波検査：ABI・PWV）などが設定されています。

精密検査が必要となった場合は病院と連携して対応

JA静岡厚生連　清水厚生病院は、病院と同じ敷地にある独立した建物の「健康管理センター」で、人間ドックを実施しています。健康管理センターを設けることで、院内感染予防や待合スペースの確保に役立つと当院は考えています。
人間ドックを受診した結果、精密検査が必要と判断された受診者には、病院と連携して対応しています。清水厚生病院は診療科として、内科や消化器外科、乳腺外科などを備えていますが、受診者の希望によって他医療機関への紹介状発行にも対応しています。