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板倉病院インタビュー

子供がいらっしゃる受診者にも少しでも検診を身近に感じていただき、実際に受けていただけるように院内託児所を設けています

【Dr.インタビュー】院長:梶原 祟弘 先生
祖父の代から、この地域で地域の皆さんのための医療サービスを提供しております。受診者の方から頼っていただけるようなホームドクターになれるよう、日々努めております。また、1人でも多くの方に検診を身近に感じていただき、定期的に受診していただけるようにという想いから、子供が小さく、普段から検診を受診することが難しいという方にも院内託児を設けておりますので、ぜひご利用いただければと思います。

  • 「地域の方のためのホームドクター」を目指すと語られていらっしゃいますが、どのような意義や想いがあるのでしょうか?

    当院は、1940年にこの地に開業しました。祖父の代から代々この地で医療サービスを提供しております。しかし、ここは都市部なため、病院を維持していくにはとても大変な所でもあります。大変なのですが、当院がなくなってしまうとこれまでずっと通っていただいていた方が困ってしまうため、その方を支えていくという使命を持って受診者の皆さんと共に歩んでいける、そんなホームドクターの使命を全うしようと考えています。

  • 船橋南部地域の方へ人間ドックの貢献度は高いと思われますが、そのあたりはどのように考えていらっしゃいますか?

    企業健診や、特に人間ドックに関しては皆さんの健康意識が高く、若い40~60代の方が多く受診されます。この年代には高血圧や糖尿病の方が多く、60歳を過ぎるとがんがよく見つかるため、それらの疾患を早期発見し、身体的負担の少ない内視鏡治療などを行うということを目標にしています。また、慢性腎臓病がニーズとして増えておりますので、腎臓を診ることができる医師も配置することでほかの疾患を起こさないようにと注力しております。

  • 具体的には、どのような職業の方が多く受診されるのでしょうか?

    船橋は工業地帯であり、当院は大きな企業の産業医も担当しております。力仕事をされる方や作業系、工場で働いている方が大変多く、そうした方はシフト制の勤務であったり、食生活が不摂生の方が多いです。勤務体系や食生活が不規則であるため、生活習慣病になったり、病気になりやすい体質になることが多いため、ご自身の健康を維持するためにも検診は定期的に受けていただきたいと思います。

  • 人間ドックの受診を推奨する年齢層や受診した方が良いという自覚症状についてお話をお聞かせください。

    人間ドックについては、40歳以上になりましたら健康維持の意識を持って受けていただきたいと思います。ただ、人間ドックは割高な要素もあるため、会社の検診を受診できる環境であればしっかりと検診を受けていただき、検診をサポートする形で人間ドックを利用していただきたいです。また、60歳を過ぎたら、早期発見の視点から胃カメラは年に一度、大腸カメラは2年に一度、肺のCT検査も5年に一度は受けていただければと思います。

  • バリウムと胃カメラを選択できるシステムを採用されていらっしゃいますが、受診者の方への配慮ですか?

    実は、企業検診ではカメラではなくバリウムが主でした。しかし、がん予防に対しては、バリウムよりカメラの方が良いと推奨されているため、胃カメラを受けていただきたいのが本音です。ただ、今までずっとバリウムを受けてきた方もいらっしゃるため、両方選べるような形にしています。また、当院では鎮静剤で眠っている間に検査を受けていただくため、経鼻内視鏡ではなく、より鮮明に見える経口内視鏡をあえて使用しております。

  • 脳ドックが含まれた人間ドックのコースについて特徴を教えてください。

    脳ドックでは、MRIとMRAの二つがあります。MRIは、虚血性脳疾患のリスクを調べるのが目的です。また、MRAはアンギオという意味であり、動脈瘤(りゅう)を潜在的に持っているかどうかを調べるのが目的です。あとは、お年を取った方ですと認知症検査も行うことができます。今は、認知症は早期に診断することができる時代になってきているので、このような検査も率先して追加しております。

  • 血管伸展性検査とは一体どのような検査になりますか?詳しく教えてください。

    手足の血管に電極をつけて、それぞれの血管抵抗をみて血管の硬さを判定する検査になります。検査の結果、年齢何歳相当という数字が出ますが、実際の年齢よりも高く出た場合は、動脈硬化が進んでいることを意味します。その場合は目の血管に変化が出る場合があるため、眼科の医師と連携するなど、病気を予防できる体制を整えております。

  • 安静時心電図検査は、行うことでよりリスクを回避できるということでしょうか?

    安静時心電図検査は、脳ドックだけでなく人間ドックにも付いている検査になります。心電図検査では、その方の不整脈や心臓のけいれんしている状態が分かります。けいれんしている方だと、心臓の中に小さな血の塊を作ってしまう可能性があり、それがどこかに移動してしまうと、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしてしまうため、丁寧に観察を行います。

  • 婦人科検診に関してですが、受診者が希望をすれば女性スタッフに対応していただくことは可能でしょうか?

    婦人科検診では、マンモグラフィと超音波検査で乳がんのリスクを調べ、子宮頸部(けいぶ)細胞診や子宮がんのリスクを丁寧に調べます。マンモグラフィの検査も超音波検査も女性技師が行います。また、事前にご予約をいただければ女性医師による対応も可能なため、女性医師をご希望の場合は、事前にリクエストいただければと思います。

  • 無料の託児サービスがあるとのことですが、詳しくお話をお聞かせください。

    当院は、小さなお子さんがいる職員も思いっきり働けるような環境作りに努めております。職員の中には子連れで出勤をして、院内保育所に預けている者もいます。私たちは、スタッフだけではなく、小さな子供をお持ちの受診者の方にも気軽に検診を受けていただきたいという想いから院内託児所を設けており、検診を受けていただいている間はスタッフが子供をお預かりすることもできますので事前にご相談いただければと思います。

  • 検診の結果説明に関して、どのように説明を行われていらっしゃいますか?

    お忙しいお時間の合間を縫って、検診を受けに来ていただくため、検診当日に分かるものに関してはなるべくその日にご説明をさせていただきます。また、全ての結果を記載した結果報告書についてはだいたい2週間から1カ月以内に送付させていただきます。しかし、何か異常が発見された場合には、報告書を待つことなくすぐに連絡をさせていただきます。

  • 検診の結果、何か異常が発見された場合はどのような対応をされていらっしゃいますか?

    当院の身の丈に合った医療を大事にしておりますので、胃がんや大腸がんに関しては当院で対応をしておりますが、食道がんやすい臓がんなどその他の症状に関しては、受診者の方に合った医療機関に紹介をしてしっかりと治療をしていただくということが使命だと思っております。受診者のご希望や症状に合わせて、それぞれに合った医療施設をご紹介させていただきますので、万が一何か異常があった場合は、ご相談いただければと思います。

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