PET検査
PET検査の施設選びのポイント|他のがん検診と組み合わせた検査が可能か
この記事の監修ドクター
仙台画像検診クリニック 院長
伊藤 正敏(医学博士)東北大学名誉教授
【略歴】
1972年 信州大学医学部 卒業
2007年 仙台画像検診クリニック 院長就任
一般の検診は、がんになる頻度の高い臓器や検査しやすい検査方法を中心に組み立てられています。しかし、がんになった方の4分の1は、頻度の低い「その他のがん」にかかっているのです。
そこで、身体のどこにがんがあるのか調べられるPET検診を受けるのがおすすめです。
しかし、どこでPET検査を受診すればよいのかわからない方も多いでしょう。そこで今回は、施設を選ぶときの3つのポイントについて、ご紹介します。
PET検査を受診する施設選びの3つのポイント
ポイント1. PET検査と合わせた検査が可能なのか?
胃がんや大腸がんなど、がん単体での早期発見に優れている検査を受けることができる環境かどうかは、施設選びの重要なポイントです。
PET検査は、ほぼ全身のがんリスクを調べることができますが、胃、大腸、肺などの早期がんの発見は難しいとされています。そのため、胃や大腸の内視鏡検査、肺の胸部CT検査(PET-CT検査では、組み込まれています)など、他のがん検診を合わせて受けることで細かい検査ができます。
ポイント2. 検査画像のダブルチェックができる体制なのか?
読影(撮影した画像を確認して診断すること)体制も重要です。たとえば、検査対象となる臓器や放射線医学の分野に見識を備えた医師が2名以上で確認をする「ダブルチェック」体制が整っていれば、病変の見落としリスクを減らすことにつながります。
ポイント3. スムーズに再検査・治療に移行できるフォロー体制なのか?
万が一、検査結果が思わしくない場合、再検査もしくは治療にすぐに移ることができる環境であるのかどうか、ということです。受診した施設で再検査や治療まで可能なのか、提携医療機関があり紹介を受けられるのか、の2点を確認しましょう。
PET検査にかかる費用はおよそ10万円
一般的にPET検査の受診費用は、およそ10万円といわれています。受診する施設や地域によって極端に異なる傾向は見られません。
また、がんリスクが気になるけれども自覚症状がない、健康な方が人間ドックでPET検査を受ける場合、自由診療扱いで全額自己負担となります。
がんリスクとは、たとえば、近親者にがんに罹患(りかん)した人がいる方、長年の喫煙、偏った食生活、肝炎、パピローマウイルス、ピロリ菌などの慢性感染症、女性ホルモン補充療法、加齢に伴う免疫力の低下などが挙げられます。
まとめ:PET検査だけではなく、施設側の体制も大切
現在、日本人の2人に1人ががんに罹患するといわれている中で、ほぼ全身のがんリスクを調べられるPET検査はがんリスクの予防につながります。
ぜひ、今回の記事を参考にして施設を選び、PET検査を受けるようにしてください。
まずはお近くのエリアからPET検査が受診できる医療機関を検索しましょう。料金や検査コースを比較しながら、要望にあった施設が見つかればそのままWeb予約が可能です。