千葉健生病院付属まくはり診療所　健康管理センター

受診者の背景にある事情を知り健康上の不安点に耳を傾ける「問診」

千葉健生病院付属まくはり診療所は、スタンダードな検査項目を網羅した「人間ドック」のほか、オプション検査の「乳がん検診」「子宮がん検診」などを検査コースとして設定しています。「人間ドック」の主眼は全身の健康チェックにあり、当院では受診者の社会的な環境を重視して、とくに「問診」に注力しています。
受診者の生活習慣をたずね、健康上の不安点があれば耳を傾けることで、疾患リスクを見逃さないように努めています。「人間ドック」の検査項目としてはほかにも、腹部超音波（エコー）検査、胸部X線検査、安静時心電図検査、便潜血反応検査、上部消化管X線検査（胃レントゲン）、腫瘍マーカー検査などがあります。

食道・胃・十二指腸の検査は胃レントゲンと胃カメラから選択

当院の「人間ドック」では、（食道・十二指腸を含む）胃の検査に関しては、受診者の希望によって「上部消化管X線検査（胃レントゲン）」と「上部消化管内視鏡検査（胃カメラ）」を選択するシステムです。それぞれの検査を苦手に思う人がいることに対する配慮です。
現状、胃レントゲンを選択する受診者が多い傾向があります。また胃カメラに関しては、口から内視鏡をそう入する「経口方式」を原則としています。

肝臓・肺・心臓・大腸などを調べる検査項目を設定

千葉健生病院付属まくはり診療所の「人間ドック」で設定している検査項目としては、たとえば次のものが挙げられます。
第1に「腹部超音波（エコー）検査」。肝臓・胆のう・すい臓・ひ臓・腎臓をチェックし、肝炎・脂肪肝・胆管結石などのリスクを調べます。第2に「胸部X線検査」。肺・胸膜・心臓・大動脈をチェックし、肺がんなどのリスクなどを調べます。第3に「安静時心電図検査」。心臓をチェックして狭心症や不整脈、心筋梗塞などのリスクを調べます。第4は「便潜血反応検査（2日法）」。大腸がん・大腸ポリープなどのリスクを調べます。

腫瘍マーカー検査では男性に「PSA」／女性に「CA125」を設定

当院の「人間ドック」では、「腫瘍マーカー検査」も検査項目に含まれています。これは血液検査の一種で、採血によって血液中のマーカー（抗体）をチェックし、さまざまな疾患リスクの判断に役立てます。
当院では、男性受診者と女性受診者でチェックするマーカーを一部分けています。「CEA（消化器系がん・乳がんリスクなどをチェック）」「AFP（肝臓がんリスクをチェック）」は男性・女性共通です。女性の場合のみ「CA125（卵巣がん・子宮体がんリスクをチェック）」を、男性の場合のみ「PSA（前立腺がんリスクをチェック）」を設定しています。

マンモ・乳腺エコー・子宮細胞診などを検査項目に設定

千葉健生病院付属まくはり診療所では、オプション検査として女性受診者向けの「乳がん検診」「子宮がん検診」を設定しています。具体的には、「マンモグラフィ（MMG：乳房X線検査）」と「乳腺超音波（エコー）検査」を用いて乳がんリスクを調べます。
また、「子宮頸部細胞診」を用いて子宮頸がんリスクを、「子宮体部細胞診」を用いて子宮体がんリスクを調べます。乳がん・子宮がんとも女性の人生にとって重大な問題であり、こうした疾患リスクの早期発見に有用な検診を受診する意味は小さくありません。

マンモ・乳腺エコーに関しては女性検査技師が担当

当院の「乳がん検診」におけるマンモグラフィと乳腺超音波検査では、女性検査技師が検査にあたる体制です。
また、マンモグラフィの画像診断については、医師2人によるダブルチェック体制です。当院では他の画像診断に関しても基本的にダブルチェック体制です。もし、2人の間で所見が分かれた場合は、3人目の医師に意見を求める体制も整備しています。

検査結果は2～3週間後の郵送が原則／必要な場合は郵送前に連絡

千葉健生病院付属まくはり診療所は、検査結果を約2～3週間後に郵送することを原則としています。
ただし、何らかの問題点が見つかった場合は、郵送する前に「精密検査」を勧めるために受診者に連絡する体制をとっています。また、ごくまれにですが、受診当日に対応したほうがよいケースもあります。そうした場合、医師・検査技師・スタッフの間で即座に情報を共有する体制を整えています。
たとえば、安静時心電図検査で検査技師が異常を発見した場合、すぐに医師に連絡して判断をあおぎ、全体に情報を伝えます。受診者の利益のために「チーム医療」として人間ドックを実施しています。