人間ドックと検診予約サイト EPARK人間ドック

山田医院インタビュー

全ての受診者に対し、常に笑顔で明るく、そして優しく接する地域に根ざした「かかりつけの医院」としての診療を心がけております

【Dr.インタビュー】理事長:山田 至人 先生
内視鏡を中心とした人間ドックを提供することで、胃がんをはじめ消化器系がんの早期発見に努めております。内視鏡検査は、食道・胃・十二指腸を検査する胃カメラ検査(胃内視鏡検査)と、大腸を検査する大腸カメラ(大腸内視鏡検査)をご用意しています。また、受診者がリラックスして治療を受けられるように、十分なインフォームドコンセントを大切にし、1人でも多くの人が元気で健康になれるよう力になりたいと思っています。

  • 内視鏡検査を用いた人間ドックを提供する理由について教えてください。

    世界最長寿国の一つになったわが国において、現在2人に1人が、がんになると言われています。胃がんは、ピロリ菌感染率の低下に伴い、減少傾向にありますが、いまだにその死亡率は上位を占めています。私は大学の消化器内科に入局して、上部消化管すなわち胃を勉強してまいりました。内視鏡に知見を持つ医師として、たくさんの検査を実施してきたその経験を生かし、内視鏡検査による人間ドックを提供していきたいと思っています。

  • この地域ならではの受診者の特徴などはありますか?詳しく教えてください。

    当院は大田区に位置しますが、川崎に限りなく近いクリニックの一つです。また、受診者の9割以上はこの羽田の住所に在住している方で、区民健診では、比較的年齢が高い方が多く、みなさん血圧が高い傾向にあります。また、以前は漁村であったため、しょうゆをたくさん付けた刺し身を食べること、魚の味付けもかなり濃いこと等の様子がうかがわれます。そうした方々は、幼少期からの味付けに慣れており、それを修正するのはなかなか難しいです。

  • 地域における予防医療の重要性について先生のお考えをお聞かせください。

    昨今、平均寿命より健康寿命の方が重視されるようになり、予防医学の重要性を感じております。区民健診の説明会に参加した際、大田区における、生活習慣病の1人当たりの入院費、調剤費、通院費などの医療費は23区中1位から3位を占め、また生活習慣病の有病率は1位だと知りました。しかし、健康診断の受診率は23区中下から6番目と受診率の低さを実感し、微力ながらですが少しでも打開できるよう努力していきたいと思っています。

  • 上部消化管X検査の性質や特徴について、詳しく教えてください。

    胃透視と呼ばれる上部消化管X検査は、造影剤(バリウム)と胃を膨らませる発泡剤を飲み、食道から胃、十二指腸までの上部消化管全体の様子を白黒画像で撮影することができます。そのため、病変が見つかった場合に、位置や大きさを把握することができます。このように病変の拾い上げという意味で検診に適しており、間接所見ではありますが、胃がん検診や人間ドックの検査項目として一般的に設定されています。

  • 上部消化管の内視鏡検査の性質や上部消化管X検査との違いについて教えてください。

    胃カメラと呼ばれる上部消化管の内視鏡検査は、胃カメラを経口または経鼻から挿入して上部消化管の粘膜表面を画像で撮影します。粘膜表面の色調の変化や凹凸を観察することができ、病変そのものを直視下に見ることができる点で上部消化管X検査とは大きく異なります。また、病変が疑われる場合には、粘膜の一部を鉗子(かんし)という機械を使って採取することができます。その組織を病理医が顕微鏡で見て、最終診断につなげています。

  • 上部消化管の内視鏡検査(胃カメラの内視鏡検査)を推奨する理由をお聞かせください。

    胃カメラは直接病変そのものが観察でき、確定診断のために病変から直接組織を採取できる点で上部消化管の病変を診断するためには不可欠な検査です。しかし、空気をいれた胃は非常に浮く空間となり、短時間で見落としなく観察するには経験が必要です。同じような写真がたくさん撮れますが、そこに映し出された所見は問題があるか心配のない病変かいち早く判断する事が、内視鏡に知見を持つ医師としての使命だと考えています。

  • 胃がん検診を推奨される年齢や特徴などについて教えてください。

    胃がんは一般的に40代~50代、中年以降で喫煙飲酒歴が長く、家族や親戚にがん疾患者がいる場合には注意が必要です。また、食道がんは、過度の飲酒喫煙を続けている60歳以上の男性で、お酒を飲むと顔が赤くなる人です。このタイプの人は「フラッシャー」と呼ばれ、飲酒に伴いアルコールが分解してできる発がん性物質アセトアルデヒドを処理する能力が低く、長く体内に発がん物質が残るためにがんになりやすい傾向にあります。

  • 近年注目されている十二指腸の病変について詳しく教えてください。

    これまで、十二指腸は病変そのものが非常に少ない場所とされてきましたが、内視鏡の普及・標準化や急速な高齢化社会の進展によって、十二指腸腺腫・早期がんをはじめとする十二指腸腫瘍に遭遇する機会は増加しており、注目が集まっています。一般的ながん年齢よりやや若い、20代~30代の男性で、下行脚と言われる十二指腸のかなり奥の方に炎症性隆病変が多いと言われています。

  • 胃がんとピロリ菌の関係や検査方法について詳しく教えてください。

    胃がんが見つかる方はそのほとんどがピロリ菌の陽性者です。胃ではピロリ菌が特に重要な問題となります。血液検査のABC検診(胃がんリスク分類)では、ピロリ菌に対する抗体と胃の炎症萎縮を反映するペプシノーゲンを特定して、その組み合わせから胃がんの発生リスクをA郡からD郡に分類評価をします。また、新しい胃がんが発生する確率を減らすことができる可能性があることから、ピロリ菌の除菌も推奨しています。

  • ABC検査(胃がんリスク分類)の重要性と受診頻度について教えてください。

    A群のように、ピロリ菌に感染していない人は、感染者に比べれば胃がん発生率は低いですが、今後はピロリ菌に感染していない人に発生するがんの特徴をよく知ることが大切だと思っています。B、C、Dに判定された場合は自覚症状の有無にかかわらず胃カメラを受診することが推奨されています。B群は3年に一度、C群は2年に一度、D群は毎年検診を受けることをお勧めしています。

  • 胃がん検診でも実施されているNBI(狭帯域光観察)について教えてください。

    NBIは狭帯域化された青と緑の二つの波長の光を照射することにより、粘膜表面の微細な血管を観察するシステムで、微細な病変の発見や観察に非常に優れています。通常では見つけにくい「微細ながん」や「ポリープ」などは、粘膜表面の微細な血管パターンが変化するため、通常の内視鏡検査ではわかりにくい腫瘍の発見や詳細診断に有用です。当院でも検診の際、食道においては必ずNBI観察をして食道がんの早期発見に努めております。

掲載している情報についてのご注意

各医療機関の情報(所在地、診療時間等)について誤りがある場合は、お手数ですが下記メールフォームからお問い合わせをお願い致します。誤りを報告する

検査コース一覧